「Chat GPT × UI/UX」新たなUI/UXをもたらす対話型AIの導入事例
近年、人工知能技術の進化により、ChatGPTをはじめとする大規模言語モデルを活用した対話型AIが、私たちの生活に深く関わるようになってきました。
この記事では、そんなChat GPTなどを活用してリリースされた様々なサービス事例を紹介し、今後どのようなUI/UXのサービスが増えていくのかについても考察していきます!
現在、Chat GPTなどを活用したサービスは
- カスタマーサポート、情報提供
- 業務効率化
- ライティング
- 教育、学習
の分野で登場しています。「カスタマーサポート、情報提供」や「教育・学習」ではスマホアプリ上でのチャットのやりとりやLINEを活用したサービス、「業務効率化」では、これまで人力で行っていた文章に関する業務を効率化するもの、「ライティング」ではユーザーに文章のアイデアを提案してくれるといった特徴が見られました。
それでは、実際のサービス事例を確認していきましょう。
カスタマーサポート・情報提供
AIコンシェルジュ機能 Kevin
新しい家の持ち方を実現するProptechスタートアップの「NOT A HOTEL」がリリースした、NOT A HOTELアプリのAIコンシェルジュ機能「Kevin」。
カスタマーサポート・情報提供のサービス事例です。
PR TIMES.”NOT A HOTELアプリにGPT-3.5系モデルを用いたAIコンシェルジュ機能「Kevin」を追加”.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000080389.html,(参照 2023-04-24)
「Kevin」は、予約リクエストからチェックアウトまでのサポートはもちろん、天気やホテル周辺情報といった未学習の情報を自己検索して、まるで人間と対話しているかのようにチャットで返答してくれます。 また、NOT A HOTEL現地スタッフによるレコメンド情報を学習していくことにより、地元の人しか知らないグルメやディープなスポットも紹介してくれます。
PR TIMES.”NOT A HOTELアプリにGPT-3.5系モデルを用いたAIコンシェルジュ機能「Kevin」を追加”.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000080389.html,(参照 2023-04-24)
今後は「Kevin」以外の複数のAIコンシェルジュを追加し、ユーザーが自分と気の合うコンシェルジュを選べるようになる予定とのことで、非常に楽しみですね。
資金調達AIアドバイザーβ版
スタートアップの投資家接点を一元管理して効率化するプラットフォームを提供する株式会社スマートラウンドがリリースした、「smartround」の新機能「資金調達AIアドバイザーβ版」。
カスタマーサポート・情報提供のサービス事例です。
PR TIMES.”smartround、ChatGPTを搭載した資金調達AIアドバイザーβ版(無料)をリリース!”.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000042542.html,(参照 2023-04-24)
資金調達AIアドバイザーβ版は、気軽に資金調達について相談できるよう、会員登録不要でどなたでも利用可能です。 チャット画面での会話ベースで質問を進めることができ、必要な情報にたどりつきやすくなっています。
PR TIMES.”smartround、ChatGPTを搭載した資金調達AIアドバイザーβ版(無料)をリリース!”.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000042542.html,(参照 2023-04-24)
資金調達に悩みを抱えるスタートアップのアドバイザー役として、体系的な知識の提供や不明点の解決を素早く行ってくれる頼もしい機能です。
ベターチョイスチャットくん
ライフネット生命保険株式会社のグループ会社で、保険選びサイト「betterChoice(ベターチョイス)」を運営するライフネットみらい株式会社がリリースした、LINE上で自社監修のコラム記事を用いてお客さまの質問に自動で回答する「ベターチョイスチャットくん」。
こちらも、カスタマーサポート・情報提供のサービス事例です。
PR TIMES.”保険選びサイト「ベターチョイス」を運営するライフネットみらい、業界初、ChatGPTのAPIを活用したLINEチャットサービス「ベターチョイスチャットくん」を開始”.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000055.000069919.html,(参照 2023-04-24)
ベターチョイスチャットくんは、LINEのトーク画面で保険・資産形成・お金に関する質問をすると24時間自動で返信が届いたりしたり、お客さまの生活に役立ちそうなコラム記事を選んで紹介もしてくれます。
自社サイトの記事という限定的な情報を連携して回答が作成されており、回答された情報は必ずしも正確性や完全性の保証はできないとのことですが、新しい技術の活用によってより良いサービスをお客様に提供するために挑戦的に取り組んでいる事例と言えます。
業務効率化
Q&Aの自動生成機能
バリュエンステクノロジーズ株式会社がリリースした、「helpmeee! KEIKO」に、Q&Aの自動生成機能が追加。 「helpmeee! KEIKO」は、社内問い合わせ対応の効率化ソリューションで、チャットボットによる自動応答、有人対応、問い合わせチケットの管理、ダッシュボードを統合したサービスで、業務効率化のサービス事例です。
PR TIMES.”ChatGPTとの連携で社内問い合わせ対応業務をさらに効率化|helpmeee! KEIKO”.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000119274.html,(参照 2023-04-24)
今回追加された新機能は、自動応答に使われるQ&Aを半自動で生成するものです。 これまでは質問と回答を 1から作成する必要がありましたが、質問を入力したあとにワンクリックするだけで解答のドラフトが生成されるようになりました。
煩雑になりがちな社内の問い合わせ対応業務ですが、このような機能の活用をすることで、さらなる効率化を実現していくことができますね。
条文修正アシスト機能
株式会社LegalOn Technologiesは、AI契約審査プラットフォーム「LegalForce」に契約書の修正をサポートする「条文修正アシスト」機能をオープンβ版として5月にリリース予定です。
業務効率化のサービス事例2つ目です。
PR TIMES.”AI契約審査プラットフォーム「LegalForce」、「ChatGPT」を活用した「条文修正アシスト」機能をオープンβ版として5月中を目処に提供開始”.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000355.000036601.html,(参照 2023-04-24)
法務担当者が契約書の修正のために適切な文章を検討し作成するには、多大な労力がかかります。 今回の「条文修正アシスト」機能の追加により、オンラインエディタ機能と連携し、よりスムーズに契約書内の条文修正を行うことができるようになります。
「LegalForce」では、すでに自動レビュー後に、修正時の参考になるサンプル文を表示する機能が提供されていますが、参考になり得る文章が提案されるようになることで、契約審査業務のさらなる効率化に役立つサービスとなることが期待できます。
ライティング
Notion AI
コラボレーションソフトウェア「Notion」で提供するNotion Labs Inc.が正式リリースした「Notion AI」。
ライティングのサービス事例です。
PR TIMES.”Notion、「Notion AI」を正式リリース”.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000088144.html,(参照 2023-04-24)
Notion AIは、Notionワークスペース上で利用できるAIサービスで、日本語版を含め、Notionが対応する全ての言語で利用可能です。ペースやスラッシュコマンドを入力するか、文章を範囲選択することですぐに利用できます。 情報の整理・要約作成、文章の修正や調整、新しいアイデアのヒントを得るなど、活用できる機能も豊富です。
Notionでは引き続きNotion AIの機能の拡張も継続的に行い、今後はプロジェクト管理やWikiなどNotionのあらゆるユースケースで活用できるようになる予定とのことです。より活用の幅が広がっていくのが待ち遠しいですね。
note AIアシスタント(β)
クリエイター向けのメディアプラットフォームを提供するnote株式会社がリリースした「note AIアシスタント(β)」。 こちらもライティングのサービス事例です。
PR TIMES.”noteのAIアシスタント(β)、全クリエイターが利用可能に!”.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000179.000017890.html,(参照 2023-04-24)
note AIアシスタント(β)は、アイデアの提供や、表現のブラッシュアップなど、読み手に響くような文章作成を総合的にサポートしてくれます。 具体的には、記事内容・構成・書き出しの提案やテンプレートの提供、表現の調整、要約やまとめ、内容のレビュー、タイトルの提案、翻訳などを行ってくれます。
PR TIMES.”noteのAIアシスタント(β)、全クリエイターが利用可能に!”.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000179.000017890.html,(参照 2023-04-24)
心強い味方を備えたnoteでは、より良い表現を探したりアイデアを広げたりと、クリエイターがよりクリエイティブな活動に集中することができます。 読み応えのある記事がこれまで以上に増えていきそうです。
プロフィールAI添削
共通の趣味をきっかけに恋の相手を探せる国内最大規模のマッチングアプリを提供する株式会社タップルが提供を始めた「プロフィールAI添削」 。
ライティングのサービス事例です。
PR TIMES.”業界初!マッチングアプリ「タップル」、ChatGPTでプロフィール文を添削できる新機能「プロフィールAI添削」の提供を開始”.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000082.000044116.html,(参照 2023-04-24)
自己紹介文の入力有無によるマッチング率を比較した「タップル」内の調査では、プロフィール文を書くことでマッチング率が30.5%上昇するという結果が出ているとのことです。 会員がプロフィールを作成後、より良いプロフィール文にするためのアドバイスがもらえるという「プロフィールAI添削」機能は、さらなるマッチング率向上のための施策として開発されました。
AIのアドバイスにより磨かれたプロフィール文が、素敵なお相手と巡り会うきっかけになると良いですね。
教育・学習
教えて、MENTAくん
いろんなプロに直接相談できるメンターマッチングサービス「MENTA」を提供するMENTA株式会社がリリースしたエンジニアのためのスキルアップLINEアプリ「教えて、MENTAくん」。
教育・学習のサービス事例です。
「MENTA」では、メンターのアドバイスは信頼性が高く、現状ではまだAIには置き換えられないと考えているそうですが、AIを効率的に取り入れつつメンターとの共存を実現することで、より価値の高いサービスを提供できるという考えが、今回の「教えて、MENTAくん」のリリースへ繋がりました。
PR TIMES.”学びを支援する「MENTA」、ChatGPTの技術活用でエンジニア向けのスキルアップLINEアプリ「教えて、MENTAくん」をリリース”.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000171.000010407.html,(参照 2023-04-24)
公式キャラクターのMENTAくんが優秀なエンジニアメンターとして、プログラミング周りの質問や、スキルアップのための壁打ちに即座に応えてくれます。 また、楽しく学べるようにクイズやTipも提供されています。
今後はさらに、IT系のニュースの要約を毎日お届けしてくれるようになるようです。 エンジニアのスキルアップを助けてくれる心強い味方になりますね。
プログリット先生
英語コーチング「プログリット(PROGRIT)」を展開している株式会社プログリットがリリースした、AI英語学習サポートサービス「プログリット先生」。
教育・学習のサービス事例です。
PR TIMES.”ChatGPTを活用したAI英語学習サポートサービス「プログリット先生」の提供を開始”.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000136.000020729.html,(参照 2023-04-24)
「プログリット先生」は、LINEのトーク画面に英語の質問を送るだけで、自動生成された回答を24時間いつでも受け取ることができます。 英文添削や英文チャット機能として使用することもできるため、日々の英語学習の効率をアップさせることができます。
PR TIMES.”ChatGPTを活用したAI英語学習サポートサービス「プログリット先生」の提供を開始”.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000136.000020729.html,(参照 2023-04-24)
今後は音声入力へ対応し、英語の音声を投げかけ1分あたりの文章数を測定する、発話速度のテスト機能としての使用も検討しているとのことです。
どんどん効率的に英語力を向上できるようになっていきますね。
GLOBIS AI Chat Learning
国内最大MBAスクールのグロービス経営大学院はGLOBIS AI Chat Learning(略称GAiChaL、ガイチャル)を開発し、動画とAIで学ぶMBA単位「ナノ単科」に実装しました。 スマホアプリ版ナノ単科で、動画とAIなどによるMBAの基礎知識の習得が可能です。
教育・学習のサービス事例です。
PR TIMES.””グロービス経営大学院、ChatGPTを活用した対話型の学習システム「GAiChaL」を「ナノ単科」に実装。3月3日発表から2週間強で世界に先駆けて実現!.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000048.000064393.html,(参照 2023-04-24)
GAiChaLは、グロービスの経営教育のノウハウをコンテキストに織り込むことでChatGPTの回答を方向づ付け、自然な対話によって経営学の概念を学べるように工夫されているとのことです。
PR TIMES.””グロービス経営大学院、ChatGPTを活用した対話型の学習システム「GAiChaL」を「ナノ単科」に実装。3月3日発表から2週間強で世界に先駆けて実現!.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000048.000064393.html,(参照 2023-04-24)
忙しい時間の合間に学習を進める社会人にとって、スマホで効率的に学習を進めることができるサービスはありがたい存在ですね。
今後のUI/UXパターンについて
ご紹介した事例だけでなく、様々なシーンでChat GPTなどを活用したサービスが続々と登場しています。 今後、以下のようなUI/UXのパターンのサービスがより一層増えていくことが予想されます。
対話型UI
チャット形式で人と対話するように質問を送ると、それに応じた回答や情報を返してくれるといった、Chat GPTなどの本来の特徴を独自のサービスにうまく応用したものがより一層増えていきそうです。
対話型UIイメージ1
対話型UIイメージ2
対話型UIイメージ3
テキスト自動生成
必要なシーンに応じたテキスト文を、人間の代わりに作成してくれる、業務効率化に役立つサービスも増加していくでしょう。1から文章を考える必要がなくなることで、よりクリエイティブな業務に集中できるようになりますね。
テキスト自動生成イメージ
キャラクター
特徴あるキャラクターが返答してくれるなど、愛着のわくサービスも増えていくのではないでしょうか。自分の気に入ったキャラクターを選ぶことでサービスの使用頻度も上がりそうですね。
キャラクターイメージ
Chat GPTを活かしたサービス改善や、サービスの企画をお悩みでしたら
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Chat GPTのUX改善はこちらでご案内しています。